ロールケージの形状・素材

このページではロールケージの基本構成からなる形状と素材について記載しています。

ロールケージの基本構成・形状

5点式、7点式、8点式などと構成をイメージしにくい呼び名が使われていることもしばしばありますが、ロールケージの基本構成としては、わずか3形状のみです。

①6点式ロールケージ

フロアボディに接地しているバーの本数が6本で車内の全体を囲う形。これがロールケージの基本形となる。ロールケージ 6点式

②リア4点式ロールケージ

フロアボディに接地しているバーの本数が4本でBピラー以降部分のみ。ロールケージ リア4点式

③フロント4点式ロールケージ

フロアボディに接地しているバーの本数が4本で名称どおりBピラーからフロント部分のみ。
このフロント4点式は、あまりメジャーではないが、利点としてフロント部分のみのケージであることから定員乗車のまま車検を通過できる。
ロールケージ フロント4点式
上記を踏まえると、5点式、7点式などと呼ばれているものは、基本構成となるロールケージへオプションバーを追加したものとなります。

例)①リア4点式ロールケージ + 斜行バー ⇒ 5点式

例)②6点式ロールケージ + 斜行バーリアセンターバー ⇒ 8点式

例)③6点式ロールケージ + 斜行バーリアセンターバーサイドバー ⇒ 10点式

なお、基本構成(4点式、6点式)へのオプションバー追加によって乗員保護力およびボディ剛性の更なる向上が可能となります。

オプションバーの種類
  • 斜行バー
  • クロスバー
  • リアセンターバー
  • リアバイザーバー
  • メインセンターバー
  • サイドバー

各種オプションバーの装着目的や効果の詳細は、「オプションパーツについて」のページを参照ください。

ロールケージの素材


ロールケージに利用される素材は主に2種類あり鉄とアルミです。しかし、アルミ製のロールケージについては、非常に軽く外見も綺麗であるがロールケージ装着の最大の目的である乗員保護の役割を達成できないため、サーキットでの使用はNGとされています。

よって、アルミ製のロールケージを装着する場合は、ファッション感覚でドレスアップの手段として割り切りをもって着用する必要があります。

ゆえに実用性を伴うロールケージの素材としては鉄となり、更に鉄製のロールケージは2つに分類されます。

  • クロモリ(クロムモリブデン)
  • スチール

クロモリとは、炭素鉄にクロームとモリブデンを添加した合金のことで、強度はスチールの1.5倍を誇ります。加えて、引っ張り強度や粘りもある素材です。

なお、クロモリは強度が高く、ロールケージの肉厚を薄くできるため、一般的な40φのロールケージで比較すると2.0mm厚のスチールに対してクロモリは1.6mm厚で同等の強度が確保可能です。
この0.4mm厚の差からクロモリ製のロールケージを装着することによって、装着時の重量増を抑えることが可能になります。

例)180SXへ『6点式ロールケージ+斜行バー(7点式)』を取付ける場合の重量増加比較

  • スチール製の場合: 24kgの車両重量増加
  • クロモリ製の場合: 20kgの車両重量増加

なお、装着時の重量増加とともに考慮しておく必要がある重要な事項があります。
それは、サーキットやレースのレギュレーション(競技車両規定)です。
レギュレーションではスチール製のロールケージが主流となっております。(代表的なJAF国内競技車両規則ではクロモリ製はNG。スチール製が求められる。)

以上から、スチール製とクロモリ製で重量差はある(ドライバー自身の重量減[ダイエット]で対応可能!?)もののサーキットでの走行やレースへの参加の可能性を考慮したうえでスチール製のロールケージが主流となっています。

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